月次の経理作業を事務代行に任せる方法|記帳・書類整理で経営を安定させる

「月末になると領収書や請求書の処理に追われて、本業に集中できない」 「記帳が後回しになって、気づいたら数ヶ月分溜まっていた」

経営者にとって月次の経理作業は、毎月必ず発生するにもかかわらず、本業の合間に対応しなければならない負担の大きい業務のひとつです。クラウド会計ソフトの普及で記帳のハードルは下がりましたが、入力作業・書類整理・税理士との連携といった実務は依然として時間を取られます。

この記事では、月次の経理作業で経営者が抱えがちな課題と、事務代行に任せられる業務の範囲、活用するメリットを解説します。

月次の経理作業で経営者が抱えがちな3つの課題

月次の経理作業に関する課題は、多くの中小企業で共通しています。よくある3つの課題と、その背景を整理します。

課題1:記帳が後回しになって月末に一気に処理している

日々の取引をリアルタイムで記帳できている経営者は多くありません。現場対応・営業・打ち合わせを優先するうちに記帳が後回しになり、月末に数週間分をまとめて処理するという状況が慢性化しているケースがよく見られます。

まとめて処理しようとすると、領収書の内容を思い出せなかったり、どの取引がどの書類に対応しているか確認に時間がかかったりします。月末の数時間を経理処理に費やすことで、他の業務や判断に使えるエネルギーが削られていきます。

課題2:領収書・請求書の管理が属人化している

経営者本人が経理を担っている場合、書類の保管場所・分類ルール・管理方法がすべて頭の中にある状態になりがちです。他の人が対応しようとしても「どこに何があるかわからない」という状況になりやすく、経理業務の属人化が進みます。

スタッフに任せようとしても引き継ぎが難しく、結局自分で処理し続けるという悪循環に陥るケースも少なくありません。

課題3:税理士への資料準備に時間がかかっている

顧問税理士がいる場合でも、税理士に渡す資料の取りまとめは経営者側の作業です。通帳明細データ・領収書データの整理・請求書の仕分けといった準備作業に追われて、税理士との面談前に時間を消耗してしまうことがあります。

税理士は会計・税務の専門家ですが、書類の整理や入力作業までを担うケースは多くありません。その間をつなぐ実務作業を誰かに任せることができれば、税理士との連携もスムーズになります。

事務代行に任せられる月次経理業務

マネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計ソフトを導入している場合、以下の業務を事務代行に外注できます。

領収書・請求書の整理・ファイリング

日々発生する領収書・請求書を取引先・日付・種別ごとに整理してファイリングする作業を任せられます。

クライアントがデータ化した書類をもとに整理・ファイリングを進めるため、オンラインで完結できます。必要な書類をすぐに取り出せる状態を維持でき、書類の紛失や管理ミスを防ぐ体制づくりにもつながります。

クラウド会計ソフトへの記帳(仕訳入力)

マネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計ソフトへの仕訳入力を任せられます。

クラウド会計ソフトは銀行口座・クレジットカードの明細を自動取得し、勘定科目の候補を提示する機能があります。事務代行はその候補をもとに入力・整理を進め、判断が必要な仕訳についてはクライアントに確認しながら対応します。最終的な内容の確認・承認は必ず経営者または税理士が行う形で進めます。

売掛・買掛の入出金管理

売掛金(請求済みで未入金のもの)・買掛金(支払い予定のもの)の管理も事務代行に外注できます。

入金確認・支払い期日の管理をスプレッドシートや会計ソフト上で整理してもらうことで、入金漏れや支払い遅延を防ぐ体制が整います。資金繰りの把握がしやすくなり、経営判断にも役立てやすくなります。

税理士への資料取りまとめ・提出補助

顧問税理士に渡す書類の取りまとめや、提出前の確認補助も任せられます。

税理士が必要とする書類のリストに沿って、領収書データ・通帳明細・請求書データなどを整理してまとめる作業を代行します。税理士との連携がスムーズになることで、月次・年次の対応にかかる時間を短縮できます。

事務代行を活用するメリット

経理処理の遅れと属人化を解消できる

事務代行に月次経理を任せることで、記帳の遅れや書類管理の属人化を解消できます。

毎月一定のサイクルで処理が進む体制が整うことで、月末に経理作業が溜まる状況がなくなります。書類の管理ルールが整備されることで、経営者以外でも状況を把握しやすくなり、税理士への引き継ぎもスムーズになります。

経営者が本業に集中できる時間が増える

月次経理にかけていた時間を、本業・営業・経営判断に使えるようになります。

毎月数時間の経理処理から解放されるだけでなく、「やらなければいけないことが溜まっている」というストレスが減ることで、仕事全体の集中力が上がる効果も期待できます。

固定費を抑えながら経理体制を整えられる

専任の経理スタッフを正社員として雇用すると、人件費・社会保険料・採用コストが発生します。事務代行であれば業務量に応じた柔軟な契約が可能で、必要な業務から段階的に外注を始めやすい点が特徴です。

整えた場合のイメージ

ここでは、月次経理を事務代行に任せた場合のイメージをご紹介します。実際の事例ではなく、よくある課題をもとにした参考例です。

【想定シーン:代表1名・スタッフ2名体制のWebマーケティング会社の場合】

この会社は、複数のクライアントのマーケティング支援を行っており、毎月の請求書発行・経費精算・記帳をすべて代表が担っていました。マネーフォワードを導入していましたが、入力作業が後回しになりがちで、顧問税理士への資料提出が毎月ギリギリになっていました。

月次経理の一連の作業(領収書データの整理・仕訳入力・税理士への資料取りまとめ)を事務代行に外注することにしました。初月は書類の整理ルールと仕訳の確認フローを整え、2ヶ月目からはほぼ任せられる状態になりました。

代表が経理処理に使っていた時間は月約15時間削減され、クライアント対応と新規営業に充てられるようになりました。税理士への資料提出も期日通りに安定し、顧問税理士からの確認連絡が減ったことで双方の負担が軽くなりました。

この想定事例のように、月次経理を事務代行に任せることで、経営者が本業に集中できる環境を整えられる可能性があります。

まとめ

月次の経理作業で経営者が抱えがちな課題は、記帳の後回し・書類管理の属人化・税理士への資料準備の3つです。

クラウド会計ソフトを導入している場合、以下の業務を事務代行に外注できます。

  1. 領収書・請求書の整理・ファイリング
  2. クラウド会計ソフトへの記帳(仕訳入力)
  3. 売掛・買掛の入出金管理
  4. 税理士への資料取りまとめ・提出補助

「毎月の経理処理に時間を取られている」「記帳が溜まりがちで困っている」という方は、まず書類整理・記帳入力といった定型作業の外注から始めてみてはいかがでしょうか。

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